タイヤの限界を判断する のはスリップサインとクラック

タイヤの限界を判断する のはスリップサインとクラック

ハイドロプレーニング現象

 タイヤには、様々なデザインによる溝が刻まれています。この溝はトレッドデザインを演出し見た目の印象を大きく左右します。しかし、それ以上に溝には大きな役割が課せられているのです。

 溝の役割として最大なのは、タイヤと路面の間の排水作用です。より効率的に排水することで雨の日でも安心して走行できます。

 しかし、摩耗が進むと溝が浅くなり排水効率は悪化します。行き場を失った水はタイヤと路面の間に溢れ、ウェットでのグリップ力や操作性を低下させることになります。

 溝が少なくなった状態では走行の危険性が高まるということ。特に雨の日の高速走行では、ハイドロプレーニング現象が起きやすくなり大変危険です。

(2017.6更新)

ハイドロプレーニング現象

 ハイドロプレーニングとは、タイヤと路面の間に水膜ができ浮いた状態になり、ハンドル操作やブレーキが効かなくなる現象です。その為、タイヤには溝の深さが1.6mmになると スリップサイン が露出するようになっています。これが出ると危険信号、新品への交換が必要です。

 スリップサイン は、残溝がある状態ならトレッドパターンの溝の中に隠れています。しかし、1ヶ所でも露出すると使用してはいけません。大変危険だし法令(道路運送車両法)でも禁止されています。従って露出する前に新品への交換が望まれます。

スリップサイン の確認

 スリップサイン 自体は溝の中に隠れていますが、タイヤのサイド部には スリップサイン の位置を示す矢印△が数箇所表示されています。その延長線上のトレッド面にある スリップサイン が、一箇所でも露出すると使用出来ません。

 タイヤには様々な溝が刻まれています。一番太い溝の間に一段高くなっている部分が スリップサイン です。通常新品タイヤの溝は7~9mm、それが1.6mmになったら危険信号です。

スリップサインの位置を示す矢印

スリップサインの位置を示す矢印。タイヤサイド部に数箇所あり。

スリップサインと矢印

矢印とスリップサインの位置関係。

スリップサイン

スリップサイン。

 タイヤの寿命は3 ~ 4年が限界の目安として示されます。しかし、使用状況や劣化等によってはそれ以下やそれ以上にもなります。なので残溝の状況からはまず スリップサイン を目安にすることです。それにより交換のタイミングをはかります。

クラック の発生

タイヤのクラック

 クラック とは、ゴムの表面に発生するひび割れです。その原因はいくつか考えられます。

 タイヤには元々老化防止剤が含まれており、それが少しずつ表面に出てきて クラック を防止します。

 しかし、オゾンや紫外線の影響、また洗剤やWAXなど一部の美化・保護剤の中には老化防止剤を落としてしまうものがあります。更に空気圧不足なども発生を促進させることになります。

 自然界から受けるオゾンや紫外線の影響はもうショウガナイ。更に経年によっても発生します。残溝が十分でも時が過ぎるとゴムは自然に老化します。すると クラック は徐々に表面に発生して来ます。

 洗剤やWAXなどの使用は避けるほうがいいかな。基本は水洗いのみがいいと言われます。でもどうしても艶出しなど拘る場合、油性タイプは避け水性タイプを使用したい。

 空気圧不足や過荷重などでの走行はたわみが大きくなり、その繰り返しで クラック が発生します。適正空気圧の維持、そして過荷重は極力避けることが発生を最小限に留めることになります。

 クラック の発生は寿命の目安にもなります。促進が激しい場合は安全性に影響しますので新品への交換が望まれます。但し、程度によっては継続使用が可能です。目安は JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会) から詳しく示されていますので参考にして欲しい。

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