新品交換へのメリットと限界判断

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 タイヤはカー用品の中でも高価なモノです。その為に新たに交換した後、後悔しないよう事前によ~く吟味し慎重に選びたい。でも新品へ交換すると具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?

 最大は、それまで性能が低下し安定性や安全性が失われていたクルマの性能が一気に改善されることでは。快適性だって向上するし、低燃費も期待出来ます。など大きくは4つの点で向上効果が感じられるかな。

 その前に限界の判断が重要。そもそも限界を超えての走行は非常に危険だし、場合によっては法令違反の可能性もあるんです。ここしっかりと知識を持って判断したい。

 限界と言えば賞味期限もでは。既に装着しているものから、店舗での在庫期間などありますね。これを何年までならOKよ! と示すのは正直デリケートな部分で難しい。なので確認しましょ。

 タイヤには様々なデザインによる溝が刻まれています。溝はトレッドデザインを演出し、見た目の印象をも大きく左右します。しかし、それ以上に大きな役割が課せられています。

 最大は排水作用です。より効率的に排水することで、雨の日も安心して走行することが出来ます。しかし、摩耗が進むと溝が浅くなり排水効率は悪化します。行き場を失った水はタイヤと路面の間に溢れ水膜となり、ウェットグリップや操作性を低下させ走行の危険性が高まります。

 同様にゴムの劣化も危険信号。最悪はバーストの可能性もあるので注意が必要です。このあたり詳しく確認します。

(2019.3更新)
【TOPICS】

新品へのメリットはこの4つ

 新品へのメリット、そう向上効果は大きく4つの点で感じられるのでは。まず安全性、ウェット作用の向上により雨の日でも安全に走行出来ます。またフレッシュなゴムによって快適な乗り心地、そして静粛性が復活します。更には負担が低減し燃費向上に繋がります。などタイヤに起因するマイナスが解消されます。

安全性の向上

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 摩耗が進むと溝が次第に浅くなってきます。この状態では路面の水が効率よく排出されずグリップが失われます。雨の日にハンドリングに対する不安が増すのはこの為なんです。最悪はタイヤと路面の間に水膜ができ浮いた状態になり、ハンドル操作やブレーキが効かなくなる、ハイドロプレーニング現象を引き起こすことになるかも。

 新品は溝が完全です。排水低下は改善されグリップが復活します。当然ドライでも十分なグリップを発揮し安全性への懸念が解消されます。

乗り心地の向上

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 長年の使用ではヨボヨボです。ゴムが劣化し柔軟性が失われ、ゴツゴツした体感に変わります。摩耗も進み路面の凹凸に柔軟に対応するのは難しい。細かな振動は室内に響き快適性が失われます。

 これをリフレッシュするのが新品タイヤ。フレッシュなゴムと構造の真新しさで全てが改善します。柔軟性に優れ滑らかな走り、そして乗り心地が向上し運転もスムーズで疲れない。ゴツゴツしたこれまでの不快感が一新します。

静粛性の向上

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 古いタイヤは摩耗や劣化によって、ノイズの逃げや吸収が劣り静粛性が退化します。室内に響くゴー音やウォンウォン音がそれ。ゴツゴツした不快な乗り心地が感じられ、同様にノイズも響きが大きくなって来ます。

 新品はノイズの逃げが完全だし、柔軟性に優れ静粛性が復活します。最近は溝の形状を最適化し、音の吸収性に優れる素材等の改善が進みます。製品によって極上を強く訴えるのも出現しています。

燃費の向上

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 摩耗やゴムの劣化によって転がりは高抵抗になります。その結果、燃費の低下を招きます。新品は負担が低減し燃費向上に繋がります。最新なら低燃費に優れた製品が数多く投入され、これまで以上の向上効果が期待出来るのでは。

 またタイヤ単体の効果だけではなくて、クルマそのものの動きがスムーズになるはずです。新品によって調整軸が完全化しクルマの最適バランスが回復、全体効果の向上にも繋がります。

限界を判断するのは摩耗と劣化

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 雨の日の高速走行では ハイドロプレーニング現象 が起きやすくなります。ハイドロプレーニングとは、タイヤと路面の間に水膜ができ浮いた状態になり、ハンドル操作やブレーキが効かなくなる現象です。

 その為タイヤには溝の深さが1.6mmになると スリップサイン が露出するようになっています。これが出ると危険信号、新品への交換が必要です。

 スリップサインは、残溝状態ならトレッドパターンの溝に隠れています。しかし、1ヶ所でも露出すると使用してはいけません。大変危険だし、法令(道路運送車両法)でも禁止されています。従って露出する前に新品への交換が望まれます。

 タイヤの寿命は3 ~ 4年が限界の目安とされています。しかし、使用状況等によってはそれ以下やそれ以上にもなります。なので、残溝からはスリップサインを目安にすること。それにより交換のタイミングをはかります。

スリップサインの確認

 タイヤのサイド部には △矢印 が数箇所表示されています。その延長線上の一番太い溝の間に一段高くなっている部分がスリップサインです。通常新品状態の溝は7 ~ 9mm、それが1.6mmになったら危険信号です。

スリップサインの位置を示す矢印

スリップサインの位置を示す△矢印。サイド部に数箇所あり。

スリップサインと矢印

△矢印とスリップサインの位置関係。

スリップサイン

スリップサイン。

クラックの発生

タイヤのクラック

 クラック とは、ゴムの表面に発生するひび割れです。タイヤには元々老化防止剤が含まれており、それが少しずつ表面に出てきてクラックを防止します。しかし、オゾンや紫外線の影響、そして経年によって発生する場合があります。

 これとは別に、洗剤やWAXなど一部の美化・保護剤の中には老化防止剤を落としてしまう製品があります。更に空気圧不足などでもその発生を促進させることになります。

ちょっとした気遣いで長持ちを!

 経年はショウガナイ。ただ自然界から受けるオゾンや紫外線の影響はちょっとした工夫で最小にすることが可能です。保管は直射日光の当たる場所を避け、カバーに入れたり屋内へ置くことで期待出来ます。

 また洗剤やWAXなどの使用は注意が必要。基本は水洗いのみがいいと言われます。でもどうしても艶出しなどに拘る場合、これを促進させる油性タイプは避け水性タイプを使用しましょう。

 空気圧不足や過荷重などでの走行はたわみが大きくなり、その繰り返しでクラックが発生します。適正空気圧の維持、そして過荷重は極力避けることを意識したい。

 クラックの発生は寿命の目安にもなります。促進が激しい場合は安全性に影響しますので新品への交換が望まれます。但し、程度によっては継続使用が可能です。目安は JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会) から詳しく示されていますので参考にして欲しい。

在庫期間と使用期限

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 賞味期限と言えば限界と受け止められるかな。限界も捉え方いくつか、そう既に装着しているものから、店舗での在庫期間などありますね。これを何年までならOKよ! と示すのは正直デリケートな部分で難しい。

 使用タイヤの限界を知るのは、スリップサインとクラックによるものが目安になるのは触れた通りで、摩耗と劣化によって判断します。しかし、状況はそれぞれ異なるし一般には3 ~ 4年を目安にそれ以下やそれ以上にもなります。

 また購入に際してショップでの在庫期間は短い程いい、と思うけれど、ほとんどで製造週など指定による購入は出来ません。でも在庫期間中に性能変化があったのではがっかり、安全面でも不安です。そこでメーカーが示す指針を参考にしてみたい。以下ブリヂストンによるものです。

在庫期間

 まず店舗での在庫期間について。製造から販売までの在庫期間中に性能は変化するのか? これ気にする人居るでしょ。当然か! ならいったいどれほどの期間までなら性能保持が図られるのか。

 ブリヂストンでは夏タイヤ及びスタッドレス双方(乗用車用)において、3年間は同等の性能を保つことが確認されているという。但し、適正に保管されていることが前提です。

 実証の為に、保管期間とウェット制動距離の関係をテストしています。実施日は2006年9月、2006年製、2005年製、2004年製、2003年製を比較し制動距離と指数を公開、その結果はこう。

2006年製 制動距離26.0m 指数100
2005年製 制動距離26.1m 指数100
2004年製 制動距離26.3m 指数101
2003年製 制動距離26.6m 指数102

 またスタッドレスに関しても、保管期間と氷上制動距離の関係として実施しています。実施日は2007年8月(スケートセンターにて)、2007年製、2006年製、2005年製、2004年製を比較。

2007年製 制動距離10.66m 指数100
2006年製 制動距離10.73m 指数101
2005年製 制動距離10.74m 指数101
2004年製 制動距離10.70m 指数100

 いずれも微妙な差です。この結果、3年間は同等の性能を保つ、としているのでしょうね。

乗用車用タイヤの在庫期間中の性能変化について-ブリヂストン

使用期限

 次は既に装着済みに関するもの。これ使用開始後5年以上経過した製品については、継続使用に適しているかどうか、すみやかにショップ等で点検を受けることをお奨めする。更に外観上使用可能のように見えたとしても、製造後10年経過したものは新しい製品に交換されることをお奨めする、だそう。

 この年数は飽くまでも目安、点検などで不具合無しと判断出来る場合でしょう。それでも5年を一応の目安とし、それ以前でも摩耗や劣化が進んでいるなら問題ありとして新品へ交換してね。そして10年経過は同様の考え方の最終寿命として捉えます。でも10年使い続けるのって実際可能かな・・

長期経過タイヤの点検・交換-ブリヂストン

製造年週の確認方法

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 タイヤサイドには、ホイールに近い位置に製造番号が刻印されています。但し、片側にのみに表示されているので、クルマに装着した状態では確認出来ない場合があります。ここ注意かと。

 製造番号は下4桁、(例1907)が製造年週を示します。最初の数字19は週、19週目(5月)です。一方後ろの数字07は年、2007年を示します。1999年以前に製造されたものは、下3桁(例109)の数字が製造年週を示します。最初の数字10が週、10週目(3月)。一方後ろの数字9は年、1999年を示します。

 因みに週は、その年の第1日曜日から始まる週を第1週=01、以降02、03・・と12月の最終週まで。2007年を確認してみると52週、12月30日から53週目・・