アジアンタイヤの特徴

アジアンタイヤの特徴

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 日本のタイヤ市場で普及拡大傾向にあるのが、台湾、インドネシア、韓国、中国などの新興メーカーが製造するタイヤです。これらは一般に アジアンタイヤ の総称で呼ばれています。

 世界的なタイヤ市場では、ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤー の3社でかつて50%以上あったシェアが、40%程度まで下落するなど市場構造に変化が起こっています。代わって台頭したのがこれらアジアンタイヤです。

(2017.6更新)

国内シェアを推測する

 日本国内では国内メーカー4社で80%以上のシェアを得ています。残りがアジアンタイヤになるのかと言えばそうではない。海外メジャーもあるし、その他ゴム関連としての括りも含まれます。実は明確な数値を見出すのは難しい。

 それでも貴重な数値を示すとやや古いのですが2008年のもので、約5~6%が確認出来ています。また最近では韓国の NEXEN が日本法人となる NEXENタイヤジャパン設立に際して公表したのが、NEXENブランドの国内販売数、これが年間約33万本あったという。

 統一が出来ないので比較は難しい。そこで JATMA(一般社団法人日本自動車タイヤ協会)が公表した2016年の国内実績を持ってきました。それによると、乗用車の夏冬タイヤの合計本数が約5,100万本です。これに NEXEN の数値を対比すると0.6%になる。

 このあたりのレベルを諸々考慮し全体の約5 ~ 6%をベースに拡大と判断、最新は約7 ~ 8%、いや10%に近い数値になっているのでは、と想像します。少し強引かも・・

性能はどう?

 成長著しいのは間違いない。なら肝心の性能はどうよ? 全体としてアジアンタイヤメーカーの日本市場へのPR不足により、まだ未知数のところが多い。しかし、モータースポーツへの参戦や日本法人設立など積極展開で、以前に比較して明らかに情報量の拡大が進みます。

 またインターネットなどを中心にしたユーザーレポートとして、随分多くの感想を見ることが出来るようになりました。この点からも市場規模は確実に拡大傾向にあることを感じさせられます。

コストパフォーマンスの高さ!

 アジアンタイヤがここまで拡大した最大理由、それはコストパフォーマンスに優れている点では。同サイズで国内メーカーと比較しても半額以下の価格設定は、アジアンタイヤが一瞬でも興味を引き寄せることは間違いないはずです。

 この価格の安さはドリフトユーザーの目に留まり、専門誌に取り上げられたことで興味を得たんです。ドリフトはその走行特性からタイヤの消耗は避けられません。従ってアジアンタイヤを使用することは財布にも優しい。今やドリフトの定番とまで言われています。

 そこから街中走行でもいいのでは! という風潮が強まり一般ユーザーの普及に繋がっています。ドリフトユーザーという特別な枠を超えた現在、その動きは一層進みます。

主なメーカー

hikaku

カテゴリー

cate

サイズ

size

ポジショニング

lineup

価格

money
  • 価格比較2017
  • 最大注目なのがやはり価格だ。カテゴリー別に製品価格を確認してみた!

購入はインターネットが中心

 アジアンタイヤ製品に対して、既存カー用品店やタイヤ量販店が取り扱いに積極的ではなかったのは過去のこと。しかし、黎明期より一部のタイヤ販売専門店がインターネット等を駆使し全国どこからでも購入が出来るよう販路を設けています。有名なのは オートウェイ です。

疑念は払拭出来るのか?

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 アジアンタイヤとの最初の接点は今から10数年以上前、友人の所有するクルマに装着されていた台湾製の NANKANGタイヤだったと記憶しています。

 友人はインチアップされたタイヤを見て誇らしげにしていたのですが、当時台湾製のタイヤなど全く理解出来ていない私にとっては、なんで? という不思議な空気が流れました。

 そして大丈夫なの? という疑念を持たずにはいられませんでした。タイヤという工業製品への絶対的信頼性は国産であるのが常識、という全くもって日本人そのものの感覚しか持ち合わせていなかった私には、うまく受け入れられなかったのです。

 時が流れ、いまインターネットなどでアジアンタイヤに関する評価などを見ると、その当時の私と同じような感想や疑念を持った書き込みがまだ見られます。その度にあの当時の自分と同じだ、と懐かしんでしまいます。

タイヤ選びの多様性

 アジアンタイヤに限らずタイヤの感じ方は微妙に異なります。同じタイヤでも装着する車種によって変わります。インプレッションを参考にする場合には、全体的な評価を気にするのか、それともグリップ性能や静粛性など限られた性能のみを参考とするのか、これらのよっても印象に違いが出てくるはずです。

 アジアンタイヤは日本国内ではメジャーとは言えません。それはアジアンタイヤメーカーの自助努力不足や、販売形態の未完成さなど負の要因は色々あるでしょう。しかし、タイヤに対するユーザーの期待は必ずしも一つの方向性ばかりではないはずです。

 コストパフォーマンスに優れていることがタイヤ選択の大切な要因であり、タイヤの国籍など興味は無く絶対的な価格の安さが基本、と考えるユーザーも居るのでは。

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現状は2極化プラス1

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 Hankook や KUMHO など、日本に法人を設立し独自の販売戦略やモータースポーツへの積極参戦などで知名度アップをはかり、日本の新車標準装着タイヤとしての採用に積極的なメーカーを 1stグループ に括ります。

 対して、NANKANG、ATR RADIAL・・など、コストパフォーマンスに優れた 安さ を前面に押し出すのが 2ndグループ です。大別するとこれら2極化にあると考えます。特に後者は、タイヤ販売会社の独自仕入れルートで 安さ を武器に、販売会社の体力により拡大が図られています。

2ndグループの躍進

 最近は NANKANG や ATR RADIAL への見方は少し変わりつつあります。販売拡大による一般化、ラインアップの豊富さ、タイヤ性能の評価などからそれまでよりも明らかに一歩進んだ印象が抱かれているのです。

 世界タイヤメーカー売上高ランキングでは、アジアンタイヤメーカーの躍進は目を見張るものがあります。この情報も後押しとなり全体の底上げが進んだことが、要因のひとつにもなっているかと。

世界シェアランキング

 因みに主なところを示すと以下の通りです。出展は Rubber and Plastics News による2015年のデータからなので、最新は若干変動あります。

7位、Hankook
9位、MAXXIS
13位、KUMHO
18位、NEXEN
28位、KENDA
45位、NANKANG
62位、ATR RADIAL
64位、FEDERAL

 
プラス1はプライベート(PB)タイヤ

 新たな括りではプライベート(PB)タイヤを謳う製品が見逃せなくなっています。グローバルで大手と言われるタイヤディーラーが、中国やインドネシア等で製造した製品を展開します。このような現状から、従来のアジアンタイヤの理解では全体像が見え難く、更に大きな観点から理解が必要である、と考えます。

普及拡大は進むのか?

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 タイヤの発祥は、約120年前に自転車用空気入りタイヤを初めて実用化した ダンロップ だと言われています。

 しかし、今や国内でダンロップは住友ゴムの一ブランドとなり、また世界3大タイヤメーカーのひとつグッドイヤーも2015年まで国内では住友ゴムとの提携など、国内メーカーはグローバル企業として世界的展開を繰り広げています。

 日本製品の中でも特に工業製品には、日本国民の絶対的な信頼性が根付いています。そのような環境下で日本のタイヤメーカーは発展し、その勢いで世界的でも信頼を獲得し現在の地位に至っています。

発展形態は様々

 一方アジアンタイヤは、個々のメーカーによりその発展が異なります。例えば台湾の NANKANG は1940年に設立され、戦後日本の ヨコハマ の技術指導を受けその基礎が築かれています。韓国の NEXEN は、1942年に組織されやはり戦後に大きく発展するタイヤ製品が開発されました。

 アジアンタイヤメーカーの歴史は意外に古く、日本メーカーの技術指導を受けたり何らかの関係を持つことで技術的発展を遂げているのです。また双方の可能性や思惑により世界中で複雑な関係が結ばれています。

今後の成長

 アジアンタイヤを世界的なシェアで見た場合、世界3大メーカーと呼ばれる ブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤーの地位を揺るがすことは難しく、それに続く国内メーカーや世界他メーカーが激しく争っているその位置にどれほど食い込めるか、というのが正直なところでは。

 従って国産タイヤと輸入タイヤ(アジアンタイヤ除く)の比較は、ブランドイメージや歴史的伝統などから、特徴がほとんど見出せなくなってきているのが現状です。メーカーの国籍からタイヤを選択する意味は薄れてきている、と考えられます。

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