ドレスアップスポーツを兼ねるオールシーズン
- カテゴリー:オールシーズン
- サイズ:16~22インチ
- 扁平率:55~25%
- 発売:2016年2月
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配置はドレスアップスポーツ。ターゲットはスポーツカー、セダン、ミニバン、SUVまでと幅広い。スポーツ性を強調するもオールシーズンを匂わせる戦略は果たしてどうよ?
製品情報
コンチネンタル「ExtremeContact DWS06(エクストリームコンタクト ディーダブリューエス06)」は、非常に微妙だけれど諸々考慮すると一応オールシーズンタイヤに括られるよう。
国内向けコンチネンタル公式サイトにはオールシーズンの括りがありません。従って「ExtremeContact DWS06」の配置はドレスアップスポーツ。ターゲットはスポーツカー、セダン、ミニバン、SUVまでと幅広い。スポーツ性を強調するも要所でオールシーズンを匂わせる戦略です。
実は「ExtremeContact DWS06」は北米市場向けの製品です。2012年9月から国内でも投入された「ExtremeContact DW」がベース。こちらは夏タイヤ。そして2014年6月、姉妹品に該当する「ExtremeContact DWS」が発売に。
「DW」の「D」はドライ性能、「W」はウェット性能、これに加えた「S」はスノー性能になる。「ExtremeContact DW」に「S」を追加しスノー性能、そうオールシーズン対応を実現した訳です。その訳は北米市場の特性から。オールシーズンが圧倒的な存在感を示しますので。
またトレッド面には「D」「W」「S」3つのインジケーターを刻印、これが摩耗し読めなくなるまで性能維持を図るらしい。当時の初期サイズは 215/45ZR18 93Y ~ 295/25 ZR22 97Y までの29を設定。
そして2016年2月には既存「ExtremeContact DWS06」へ。サイズは 295/25ZR22 97Y XL ~ 205/55ZR16 91W まで90以上にも拡大。しかも全サイズZR規格。なるほど、やはりスポーツなのね、なら納得で素晴らしい‥ が、オールシーズンを要所で引き摺る。
最新オールシーズンは冬性能の強調が欠かせない。先駆者のグッドイヤーがそのレベルを引き上げ全体へ波及、ヨコハマ、ダンロップなどの国内メーカーもハイレベル化で投入を実現しました。
そしていずれも「M+S」に留まらず「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」が刻印され冬用タイヤ規制時でも対応可能なことを強調。この点が気になるところ‥
実は「ExtremeContact DWS06」は「M+S」に留まり「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」がありません。国際基準で定められたシビアスノータイヤ要件でもあってこの点を欠くことから大々的なオールシーズン強調を敢えて抑えているような。
割り切れば夏タイヤとしての性能はすこぶるいい。特にウェット性能の高度化はオールシーズンを目指す中でかなり貢献度を得ているよう。更にはコストパフォーマンスにも自信を示します。
「優れたライフ性能と快適性を備えたドライ、ウェット、スノーの条件で卓越したグリップ性能を追求するドライバー向けの超高性能タイヤ」という文言にプラスされるのがこう。「コンチネンタルタイヤは気になるけど、価格とサイズがネック‥という方にオススメ!」 そうメーカー自らお得ですよ! の主張が見られます。
搭載技術
見た目の違い結構大きい。オールシーズンに括られる製品のトレッドデザイン、多くはセンターからのV字カットが主流です。対して「ExtremeContact DWS06」は特徴的な非対称パターンを採用し大きめのブロックを配置します。その様は他とは明らかに異なる雰囲気かと。
しかしながらOUT側に2本、IN側に1本刻まれるメイングルーブは深い。その奥には特殊形状のギザギザを形成、このあたりが冬性能への効きを実現するところかな。ただ繰り返すけれど主張性は控えめです。
技術展開における最大は、ハンドリング精度とウェットや滑りやすい路面でのトラクション向上。更には優れたライフ性能の両立。SuportPlusテクノロジーの採用が実現すること。いずれもドライ、ウェットでのスポーツ性に拘ります。
という特性を捉えれば、オールシーズンにおける冬性能は最小レベルとして受け止めるべきかと。最新化し声高に謳う製品に比較するとやや分が悪い、冬性能はですね。
一応レベルでオールシーズンへ
「ExtremeContact DWS06」をオールシーズンとして括ってよいものか、正直相当期間迷いました。ドライ&ウェット路面を問わないオールラウンドスポーティタイヤを謳うメーカー主張も半端だし。ただネット上での評価は悪くない。というか価格の安さもあっていい感じ。これに感化、掲載を決断しました。