ダンロップから史上最高傑作を謳うスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 02(ウインターマックス ゼロツー)」が発表されました。従来品となる「WINTER MAXX 01」(今回から新製品との差別化からか「WINTER MAXX」に「01」が付いている)は、2012年発売なので4シーズン経過での移行となります。
昨シーズンは同じ2014年発売のヨコハマ「iceGUARD 5」が「PLUS」進化を果たしており、出遅れ感を感じていました。しかし、新シーズンとなる2016-2017年は一転して強化された「WINTER MAXX 02」への注目が勝るはず。これは非常に興味高まります。
「WINTER MAXX 02」の主張点は、ダンロップ史上No.1の 氷上性能 と 長持ち(効きの長持ち+ライフの長持ち)を実現した乗用車用スタッドレスタイヤであること。近年の高性能スタッドレスではもう外せない2つの性能をズバリ強調します。
2つの長持ちは説得力ありかと。スタッドレスタイヤとして、高度な効きを持続出来る、そして装着寿命をも向上させている、ということです。これエコに繋がる。スタッドレスでもエコ性能はもう当然のこと。今回の発表では低燃費タイヤにも迫るような転がり抵抗低減は確認出来ないけれど、当然進化系なので踏襲している、と受けとめます。そしてエコは低燃費だけではない、エコロジーとエコノミー、拘っておきたい。
ここからはスタッドレスの効きに最大影響を及ぼす、特殊ゴムとパターンデザインに注目します。今回新たに開発したのが、新材料開発技術 4D NANO DESIGN による 超密着ナノフィットゴム と、MAXXグリップパターン です。
超密着ナノフィットゴム は、従来の ナノフィットゴム から進化。ゴム全体は強く接地面だけ柔らかいのが特徴です。マクロレベルでブロック剛性を高め、ナノレベルで凍結路面の微細な凹凸によりしっかり密着、氷上ブレーキ性能を大きく向上させます。
また MAXXグリップパターン は、従来からのブロックの倒れ込みを抑制し、接地面積を拡大する独自のサイピング技術 MAXXシャープエッジ の本数を17%増量、更にパターンを最適な形状に見直した最新のトレッドデザインとなります。増加した多くのエッジ成分がアイス路面をしっかり引っ掻き、氷上ブレーキ性能とコーナーリング性能の安定性を図ります。
そして長持ちですね。新たに しなやか成分 が採用されています。難しいのでそのまま示すと、100%石油外天然資源タイヤ「エナセーブ100」の開発で培ったバイオマス技術を進化させ、新開発した高機能バイオマス材料だという。長期間ゴムのしなやかさを維持し、凍結路面で優れた氷上性能を長期間持続する主成分、ということらしい。
これらからメーカー指針による従来品比較では、「WINTER MAXX 01」と比較して氷上ブレーキ性能が12%向上しています。性能チャートからは、氷上、効き、雪上、ドライ、ウエット、ライフ全てに従来を上回り、特に氷上ブレーキ性能と効き長持ち性能の大幅な向上が読み取れます。
2015-2016年シーズンまでとは主張に微妙な違いが見られます。氷上性能は除水の効率化による密着が最大主張点でしたが、今回より密着の有効性を強調しています。住友ゴム系は撥水による除水を主としており、これはこれで評価を得ていたかと。進化の過程で強調項目は変わります。
最後にサイズと発売日を。サイズは来ましたね! 圧巻の91サイズです。135/80R13 70Q ~ 245/40R19 94Q まで。軽カーからミニバン、そしてプレミアムまで行ける。発売日は、2016年8月から順次。