ヨコハマでは、最強のストリートスポーツタイヤを謳う「ADVAN A052(アドバン・エイ052)」を発表しました。驚くのは2013年3月に発売された「ADVAN NEOVA AD08R」を凌ぐグリップ力とハンドリング性能だということ。
「ADVAN NEOVA AD08R」の投入に際しても、ADVAN 最強のストリートスポーツタイヤを強調しています。なのでこれを上回る、ということは最上級のストリートスポーツタイヤなんですね。
ここで気になるのはヨコハマのスポーツラインアップです。今回の新製品投入で「ADVAN NEOVA AD08R」の位置付けがどうなるのか? 後継なら混乱を避けるためにフェードアウトがいい。しかし、新たなポジションとするには8月に「ADVAN FLEVA V701」も発売となるし整理が必要でしょ。
ヨコハマは ADVAN に対するグローバル・フラッグシップブランドの役割を強化しています。ここで展開される製品ボリュームの拡大は大歓迎。ただ方向性の主張は明確にすべきかと。性能レベルが近い製品で溢れるのはユーザーの混乱を招きます。
さて、前置きはこのくらいで性能特性に触れますか。「ADVAN A052」は何と言ってもドライグリップとハンドリング性能に長けている。最大主張点はこれ。更にストリートスポーツラジアルとして騒音や燃費も配慮した次世代型を謳います。ここは注目です。
「ADVAN A052」は、国連欧州経済委員会(UN/ECE)で策定されたタイヤの騒音、ウェットグリップ及び転がり抵抗に関する試験方法、規制値等を規定した国際基準「UN/ECE Regulation No.117 02 Series(R117-02)」をクリアしているという。
なぜここに触れているのか? 現在、国土交通省では「タイヤ騒音規制検討会」を開催しタイヤの騒音規制に関する検討を進めています。将来的に導入されるであろう タイヤノイズ に関する規定をいち早く取り入れた、ということでは。
低燃費タイヤのラベリング制度は転がり抵抗とウェットグリップに限定されますが、今後ノイズが追加される可能性を含んでいます。また新車装着タイヤへ規制を適用することも検討されています。
あと ADVAN の役割としてグローバル展開は外せない。なら世界標準となるタイヤ基準に合致していること重要でしょう。
で、この基準を満たしながらも優れた性能を発揮するその技術は「ADVAN Sport V105」に搭載されるレーシングテクノロジーから生まれた構造技術 マトリックス・ボディ・プライ の採用、更には低燃費タイヤ「BluEarth-1 EF20」で活用した 多目的設計探査 を駆使し、コーナリングフォースを最大化するプロファイルと構造を開発しているらしい。
コンパウンドはドライグリップとウェットグリップを高次元で両立した ADVAN A052専用コンパウンド を新規開発。サーキットで速いラップタイムを安定して刻むことができ、周回を重ねてからのタイムドロップを抑制する。ん・・ 技術的アピールは難しい。今後詳細が示されるでしょうから噛み砕き追記として伝えます。
発売サイズは、315/30R18 98Y ~ 205/55R16 94W の全19サイズ。発売時期は、2016年8月1日から。
それにしてもヨコハマの2016年施策には驚くばかり。当サイトの新製品情報にはヨコハマの話題が盛り沢山です。気合感じますね。