ようやく来たー! かな。ミシュランが待ちに待った待望の新スタッドレスの発売をアナウンスしました。新たな製品は「X-ICE3+(エックスアイス 3プラス)」です。2017年8月1日から発売開始、発売サイズは15 ~ 18インチの計15サイズ。・・15とは少ない。国内メーカーの100にも及ぶ設定からするとそう感じます。「X-ICE XI3」は併売されるようなので初年度はこれでスタートし、徐々に拡大でしょうね。
従来品「X-ICE XI3」は2012年発売です。同時期に展開された他製品は既に多くが新製品へ移行しました。その間にミシュランへの期待は遠のくばかり。しかし、今回ようやく実現したことで注目は高まるでしょう。
新製品「X-ICE3+」の最大主張はミシュランのポリシーである ミシュラン・トータル・パフォーマンス を受け継ぐ従来品「X-ICE XI3」の総合性能はそのままに、アイス性能を更に向上させた点だという。
日本における過酷な気候条件を研究開発対象として来たミシュランは、凍結路でもしっかり止まるアイスグレーキング性能を、新品時だけではなく摩耗時まで維持したことを強調します。更に雪路性能、ドライ時の高速安定性や静粛性など、トータルバランス性能も妥協することなく両立しています。
その結果は数値で示され、従来品比較で新品時のアイスブレーキング性能が4.5%向上、摩耗時のアイスブレーキング性能は11.5%の向上を謳います。
技術展開で際立つのはやはりコンパウンドでしょう。「X-ICE3+」は表面再生ゴムの中に Mチップ と呼ばれる物質がしっかり詰まっています。効果はブロック剛性の維持、どんな路面でもしっかりと支えます。
また表面再生ゴムは摩耗が進むと Mチップ が溶け出し無数の穴が現れます。これが氷の表面にある水分を除去し、氷にピタッと密着します。摩耗が進んでも常に表面に無数の穴が再生されるため、アイスブレーキ性能が長期に維持される訳です。
従来技術の踏襲はトリプル・エフェクト・ブロックです。構成するのは、アイス路面で滑りの原因となる氷上の水膜を除去し密着を高める マイクロポンプ、高い剛性を実現したブロックが接地面の安定化を図る クロスZサイプ、そしてエッジ効果を発揮する ZigZagマイクロエッジ です。
最新のシミュレーションツールを採用し、広い接地面積を確保しながらも接地面圧が路面に均等にかかるよう細密に設計された マックスタッチ。サイプの向きを多彩に変化させ、縦、横、斜めへのエッジ効果をバランス良く確保した バリアブルアングルサイプ なども踏襲しています。
ミシュラン・トータル・パフォーマンスは、ひとつの性能に秀でたものをつくるのではなく、タイヤに求められるすべての性能を追求すること。「X-ICE3+」はスタッドレスにおいてその実現を果たします。