NANKANGの国内販売を担うオートウェイ、既存スタッドレスタイヤ「ESSN-1」の後継として新たにNANKANG史上最高性能を謳う「AW-1(エーダブリューワン)」を投入。同製品はオートウェイに託された専売品になるという。実質国内専用モデルと言っていいかと。
NANKANGスタッドレスの国内展開は、認知を高めた「SN-1」から性能向上を果した「ESSN-1」へ。そして「AW-1」は更なるレベルアップを実現します。主張点は、国内の厳しい冬路面、そう氷雪路で効きを高め、耐摩耗性を向上、そして静粛性にも拘る3つです。
初期発売サイズは 215/45R17 91Q ~ 145/80R13 75Q までの18を設定。2020年8月4日から発売開始。当面はサイズ限定のため「ESSN-1」も併売されます。サイズは徐々に拡大、ということなのでラインアップ完全化で「ESSN-1」は御役御免かな‥
「ESSN-1」の設定サイズは最大時で100にも及びました。「AW-1」もこのレベルに到達したら車種フォローは万全、優位性は相当なものになるでしょう。
アジアンタイヤの黎明期、第1世代は2007年頃に位置付けます。夏タイヤ同様にスタッドレスも主張を展開。その中で筆頭に位置付けたのが「SN-1」です。ただ認知と信頼性は必ずしも満足するレベルに到達しなかったのでは。
当時を思い出すと、アジア諸国の新興メーカーが製造するタイヤ製品に対する信頼性は微妙。正直安かろう悪かろう、と考えた人は居たはず。
そこから一気に世代超えで投入されたのが「ESSN-1」です。左右非対称パターンを採用、IN側で直進性を強化し快適さを向上。OUT側ではより多く刻まれたノコギリ状3Dサイプの効果で、雪路でのコーナリング性アップを図ります。
コンパウンドは丈夫な 天然カーネルパウダー を使用。その結果、冬の路面環境において卓越した性能、妥協を許さない運転コントロール、ひとつ上のドライブ性能を強固に訴えて来ました。
実際装着し試したけれど性能レベルに大きな不満は感じない。特に雪路においては十分な程の安定性を体感しました。しかし、課題も残ります。それがアイス路での効きレベル。パターンを超えコンパウンドへ委ねる最新技術に対して見劣り感がどうしても消えません。
「AW-1」においてはこの点が最大興味です。メーカーNANKANGにとっては当然承知のことでしょう。従ってこれまでにない先進的な技術投入が実現しています。
【動画】NANKANG史上最高性能を謳う新スタッドレス AW-1 登場!
搭載技術
「AW-1」は左右非対称パターンを継続するも全くの新デザインを採用します。OUT側とIN側で役割をより明確化、一見で従来よりも先進化した繊細なパターンを得たことが分かります。サイプ構造の拘りからして、氷雪路での期待が高まります。
センターリブに刻まれるのは従来から定評のあるノコギリ状の3Dサイプ、OUT側のショルダーは横サイプの角度を垂直化し氷雪路でブレーキ性能強化を果たします。更に溝側面をジグザグ構造とし倒れ込みを抑制、剛性強化によってトラクションへの貢献を図ります。
接地面は均等化をより高め、グリップとブレーキングの安定性を果たします。ビッチは異なる形状を敢えて採用、静粛性へ期待を持たせます。
コンパウンドは耐摩耗性に威力を発揮する素材を採用、分子の繋がりを従来よりも高めています。その結果、摩耗しても効きの低下を最小レベルに抑えられるという。アイス路においてもその効果が感じられるはず、と期待したい。