グッドイヤーではスタンダード低燃費タイヤ「EfficientGrip ECO EG02(エフィシェントグリップ エコ イージーゼロツー)」以下「E-Grip ECO EG02」を発売するという。新開発のコンパウンドを採用、高次元の低燃費性能とロングライフ性能を強調します。
ラベリング制度の転がり抵抗係数が全42サイズ中32サイズで「AA」を実現、ウェットグリップ性能は全42サイズで「c」。発売時期は2020年2月1日から。
グッドイヤーはプレミアムコンフォート「E-Grip Performance」、コンフォート「E-Grip Comfort」をラインアップ。そして今回「E-Grip ECO EG02」の投入で底上げが進みます。但し「E-Grip Performance」は2014年発売だしこっちも新投入が望まれます。なお「E-Grip Comfort」は2018年投入。
近年スタンダードのレベルアップが顕著です。特に低燃費を意識し転がり抵抗係数のグレーディングアップが際立ちます。当初は転がり抵抗係数「A」、ウェットグリップ性能「c」という、いわゆる「A/c」が妥当なところでした。
従来品「E-Grip ECO EG01」はこれを上回る「AA/c」を実現した製品。しかしながら「A」の実現数は全42サイズ中21なので半数。そこで新たな「E-Grip ECO EG02」は実現数の拡大を目指します。初期ながら全42サイズ中32という実数、これを僅かと見るか、そこまで増やした、と見るかはそれぞれですね‥
ただどうだろう? 例えばヨコハマ「BluEarth AE-01F」は「AAA/c」という転がり抵抗係数に関しては最高レベルを達成。設定サイズ20と少ないが全サイズです。非常にハイレベルだし貴重として受け止めています。
正直ここへの到達はかなり難儀。従って目指すのは転がり抵抗係数現状維持。しかしウェットグリップ性能の拘りに気遣いが欲しい。「c」を「b」へ引き上げ「AA/b」の実現が理想です。これによりスタンダードの更なる向上性に貢献し全体波及も期待されたのでは。
現状スタンダードカテゴリーのラベリングは多岐に渡る傾向です。一例とした「AAA/c」もあれば「A/c」も。またウェットブレーキに気遣いを持つ「A/b」も。いずれも違いが性能差に影響、それぞれの評価になるかと。
個人的には対象車種や選択するユーザー層から重きはウェットブレーキに置くべきだと思います。その点で「A/b」の実現が最も最適なバランスと考えます。飽くまでもスタンダードカテゴリーにおいて、ですが。
という考えあるも、最新化した「E-Grip ECO EG02」はラベリングだけれでは評価出来ないアドバンテージも得ているはず。この点を探りたい。
搭載技術
「E-Grip ECO EG02」の製品主張は、低燃費に加えロングライフを高次元で両立した、としています。微細化したシリカが効率よくポリマーとつながり発熱を抑制し低燃費性能が向上。更にポリマーと効率的にネットワークを形成することでロングライフへ繋げるという。
ロングライフのテストでは、従来品と比較し残溝1.6mmまでの推定走行距離を8%向上と主張。また転がり抵抗テストでは3%の低減を謳います。
他カテゴリーに対して性能差が拮抗しているスタンダードながら、僅かな差でも走行の繰り返しで違いは明確化して来ます。ここに快適性と安全性が加わると、最新のアドバンテージが効いて来るのでは。