ブリヂストンは、乗用車用スタッドレスタイヤ「BLIZZAK VRX3(ブリザック ヴイアールエックススリー)」を発表しました。氷上性能が20%向上、曲がる、止まるは、新たな次元へ。がコンセプト。
従来品「BLIZZAK VRX2」で培ったアイス性を更に向上、プラスして優れた効きが長持ち、ロングライフで経済的 が進化の主張。これによりさまざまな冬の道で安心の総合性能を謳います。圧巻はサイズラインアップ、285/35R20 104Q XL ~ 135/80R12 68Q までの111を設定。2021年9月1日より順次発売開始です。
「BLIZZAK VRX2」は2017年9月の発売。この年から昨シーズンまできっちり4年、既定の周期で新製品の投入が実現しました。「BLIZZAK」シリーズとしては3代目、当然ながら拘るのは最高レベルのアイス性能です。
これ皮肉じゃないけれど、新製品投入時にはいつものフレーズ。そうシリーズ至上最高のアイス性能実現を謳います。しかし、また新たな投入で最高だったはずのレベルを上回る更なる最高を‥ となる。技術進化の現れと判断すればいいのかな?
そのアイス性能、「BLIZZAK VRX3」は発砲ゴムの吸水力向上が決めて。簡単に言えば従来の発泡ゴムが球状の形態で水膜を吸水、それを楕円状に変形アップしより多く吸水可能にしたという。その結果、ミクロレベルで接地面がアップしアイス路へ密着、効きに向上効果をもたらす。やはり攻めてきたのは発砲ゴム、フレキシブル発泡ゴム の名称で進化系の主張を展開します。
またトレッド表面の微細な凹凸が、やはり水膜を効果的に除去。トレッドパターンも最新化、サイプの一部の端を貫通させずサイプ内へ余計な水の侵入を抑制。更にブロックの先端に突起を設け、周方向溝からブロック周りへの水の回り込みを抑制。
コンパウンドとパターンによる水膜の吸水に更なる繊細技術を投入、要は吸水性に最大限拘ることでアイス路の効きを更なる次元へ導いた、ということ。
驚くのは圧巻のサイズ設定です。初期ラインアップで既に111とは凄い。これは一貫した乗用車用「BLIZZAK」シリーズの施策を踏襲したもの。乗用車は勿論、ミニバンや軽/コンパクトカーまでSUVを除く全フォローを実現します。しかもサイズによってパタンを若干変更、そう対象車種への最適化を図っています。
主要都市での装着率連続No.1を誇る所以はやはり信頼性。特にアイス性能の高度なレベルがそれを可能としました。ということで2021-2022年シーズンの最大興味になるのは間違いないかと。
搭載技術
最高性能を誇った「BLIZZAK VRX2」、それを上回る「BLIZZAK VRX3」の向上レベルを確認したい。注目のアイスブレーキ性能は20%の向上。具体的には「BLIZZAK VRX2」が16.11mに対し「BLIZZAK VRX3」は13.18mでその差2.93mの短縮。
また摩耗ライフは17%の向上。同一条件にて10,000km (ローテーションは3,333km毎に2回実施)を走行し比較した結果だそう。
「BLIZZAK VRX3」のコンパウンドは発泡形状の進化した フレキシブル発砲ゴム を採用。高い吸水性とゴム部分に分子量の多いロングステイブルポリマーを配合。経年でも抜けにくいためゴムの柔らかさを維持。
パタンは新たな左右非対称デザインを採用、アイスグリップ向上とロングライフを実現。サイド形状も左右非対称、IN側とOUT側の形状が異なりふらつきを軽減し高い直進安定性と応答性に貢献します。