ミシュランのオールシーズンタイヤは「CROSSCLIMATE SERIES」、タイプ別に3種をラインアップ。軽・コンパクトカー用の「CROSSCLIMATE」、セダン用「CROSSCLIMATE+」、SUV用「CROSSCLIMATE SUV」となる。今回、その一角セダン用「CROSSCLIMATE+」を進化させた「CROSSCLIMATE 2(クロスクライメート ツー)」を発売するという。
「CROSSCLIMATE 2」の最大主張は従来を踏襲し 雪も走れる夏タイヤ を強調。またオールシーズンとは示さず全天候型タイヤとな。なお従来の「CROSSCLIMATE SERIES」は維持し新たに追加、という対応になるよう。初期サイズは 275/45R20 110H XL ~ 175/65R15 88H XL までの61を設定。2021年10月8日から順次発売開始です。
従来品「CROSSCLIMATE SERIES」は2018年にオートバックスでの先行販売を経て、2019年から一般販売に切り替わりました。市場への露出を2019年と受け止めれば2年で移行したのはこのカテゴリー強化、そう可能性ありと判断した為では。しかも、やはりそこは最も需要が見込まれるセダン、そう乗用車用に絞り込んだのは納得出来るものです。
それにしてもミシュランの冬製品(ここではオールシーズンも敢えて冬製品とする)に対する強化が加速しています。オールシーズンはセダン用を最新化し、軽・コンパクトカー用とSUV用を維持。またスタッドレスタイヤも2020年に「X-ICE SNOW」シリーズを投入、乗用車用「X-ICE SNOW」とSUV用「X-ICE SNOW SUV」を構築。しかも2021年は双方倍増するサイズ設定を実現しフォロー体制の更なる拡大を図ります。
ただそこはカテゴリーの異なるスタッドレスとオールシーズン、路面適合の違いを明確化しつつも特性はシッカリ主張。夏タイヤに求められるハンドリング性能やドライ・ウェット時のブレーキング性能を高い水準で満たしながら、急な降雪での雪上走行も可能にした全天候型タイヤを謳います。
なお、オールシーズンの特性としてアイス路の走行は無理。冬シーズンにこれが日常的ならスタッドレスを選択しないといけないでしょう。もしくはチェーンを装着しましょう。いずれのメーカーもその点は明確にしています。
あと当然ながらM+Sにプラスしてスリーピークマウンテンスノーフレークマーク(3PMSF)が刻印され、高速道路の冬用タイヤ規制は原則通行可能としています。
(ミシュラン公式サイトより)
搭載技術
注目するのは雪路性能、従来品「CROSSCLIMATE+」との比較では7%の短縮を実現したという。またウェット・ドライブレーキング性能もそれぞれ6%、5%の短縮を果たします。この実現には新開発のコンパウンドと新デザインのトレッドパターンの果たす役割が大きい。
サーマル・アダプティブ・コンパウンド は、ドライ・ウェット、雪路など変化する路面状況に幅広く対応し通年で安全性に寄与。新Vシェイプトレッドパターン は、センターからショルダーにかけて、溝面積が広くなる新設計。従来品に比べ大きく切れ込んだV字角の新トレッドパターンで、排水・排雪性能に貢献し、ウェット、雪路で高いパフォーマンスを発揮。
ブイランプエッジ は、エッジ部に施された面取り加工でブロックの倒れこみを抑制。接地面が最大化されドライ路面での高い制動力を発揮する。エルイーブイサイプ は、ブロック同士がお互いに支えあい倒れこみを抑制。夏・冬路面に効果的なグリップを発揮し、耐摩耗性と転がり抵抗低減も実現。ピー エッジ は、摩耗するにしたがって、ブロック側面に凹凸と溝が出現。効率的に排水、排雪しながらエッジ効果により摩耗時におけるウェット・雪上性能が向上。
トレッドウェアサイン は、スリップサインに対し摩耗度が3段階(25%・50%・75%)でわかる新デザインを採用。