ピレリはSUV向けオールシーズンタイヤ「Scorpion MS(スコーピオン エムエス)」を発表しました。OE製品としての納入は既に開始、アフターマーケットは2024年にアジア・パシフィック(APAC)地域から導入するという。
「Scorpion MS」は、「Scorpion Verde All Season」と「Scorpion Zero All Season」の後継となる製品。ピレリのエコ・セーフティ・デザイン哲学に基づき、最高水準の安全性と環境負荷の低減を両立させているとな。
その結果、ウェットコンディションでもドライコンディションでも優れたグリップを発揮し、従来モデルよりも転がり抵抗が低減。各国の需要に対応するため、特にアジア市場で要求される快適性に加え、アメリカ市場で好まれるロングライフを実現。SUV用ということで、軽いオフロード走行や雪道走行も想定して設計されているそう。
サイズ展開は? 現時点で良くわからんです‥
自動車メーカー向けのOE共同開発プロジェクトでは、自動車メーカーからの要望に応じてモデルごとにピレリの主要なスペシャリティ技術が搭載。EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド)向けのELECTテクノロジーを75%が採用。
その一例が、イタリアの自動車メーカー初の完全電気自動車SUVであるマセラティ「グレカーレ・フォルゴーレ」で、ピレリは新たに2種類の「Scorpion MS」を開発。サイズはフロント/リア 255/50R19、フロント 255/45R20、リア 295/40 R20(いずれも Elect マーキング付き)。
なお既に「Scorpion」シリーズの30%以上が、ELECTテクノロジー搭載モデルになっているという。
その他のテクノロジーとして、パンク防止システムのシールインサイド、タイヤの空気圧がゼロでも走り続けられるランフラット、走行中のキャビンノイズを低減するPNCS(ピレリ・ノイズ・キャンセリング・システム)など。
将来的には自動車メーカーの要望に応じて、新型「P Zero E」でデビューしたばかりの、パンクしても走行を継続できるようにする新技術「ピレリRunForward」も搭載する可能性がある。
またオールシーズンとしては、ピレリの研究開発部門がコンパウンドとトレッドパターンを新たに設計。自動車メーカーの要求を満たすためにポリマーと特殊樹脂の新配合により、グリップ性能とウェット&ドライブレーキング性能を向上させ、サイプは雪上性能を最適化するよう設計。
静粛性と快適性は、「Scorpion Verde All Season」に比較し25%騒音が低減している。これは、カスタマイズされたピッチ配列、特殊な間隔と傾斜のメイングルーブ、そしてシングルプライ・カーカスによるもの。
このカーカスは軽量かつ強靭で、路面からのあらゆる要求を吸収し、ドライビングをより快適なものにすると同時に、ステアリングの精度を向上させている。転がり抵抗は、コンパウンドとトレッドパターンの最適化により低減。加えて、タイヤが横方向や縦方向の力を受けても、接地面の変形は一定に保つことで、タイヤの寿命を通して均一な摩耗を保つそう。
まぁ、何というかそういうことなので、更なる詳細は国内販売が実現した際にまた触れようかと。