NITTO(ニットー)はトーヨータイヤの輸出用ブランド、特に北米を中心とした展開が顕著です。ニットー、元々は日東です。一定層に人気がある、一定層とはまぁコアなファンとでも言えばいいか。熱烈な支持をしてくれる人達でしょう。
1949年日東タイヤ(株)が設立される。1960年代に米国進出を果たします。1971年横浜ゴム㈱と提携するも1979年解消。そして東洋ゴム(2019年1月1日よりTOYO TIRE株式会社)と業務提携、菱東タイヤ㈱が設立となります。1996年東洋ゴムが菱東タイヤを吸収合併する。これによりTOYO TIREのブランドに徹することになります。
NITTOは大口径&ローアスペクト商品群が特徴、ユニーク且つ革新的なデザインが北米を中心としたドレスアップやチューンアップを好むカーマニアに絶大な人気がある、としています。実際一味違うタイヤが目立ち、独自の世界観を演出している様は新たな期待感を抱かせます。
その個性からアート オブ タイヤと評されるのは有名。レース用もそうだけれどドレスアップとしてのポジションも得ています。カスタムカーショーでは装着タイヤとして、NITTOが採用されることが珍しくありません。その演出には最適なパーツなのでしょう。
NITTOラインアップ
国内におけるNITTOのラインアップはラグジュアリースポーツ、ラグジュアリーコンフォート、ラグジュアリーSUVなどがメインになる。
ただトーヨーとの競合を嫌うのか、必ずしも積極的には見えないシーンも感じています。またパターンデザインの斬新さ、そして何よりも設定サイズの大口径なことがミスマッチになるケースあるかな。軽/コンパクトカーが市場に広がる現状は、NITTOにとってフォローの風にはならない?
アート オブ タイヤの本質
最新市場の動向は色々あるけれど、一方でタイヤが持つ独自の世界観に注目します。「INVO」はラグジュラリースポーツを謳う個性派のスポーツタイヤです。「NEOテクGEN」はトレッドデザインの斬新さがアートをも謳う強烈さです。いわゆる一般のとは異なる雰囲気を感じさせます。
またこの中では異質に感じる「NT830」の後継、「NT830plus」が投入されました。発売は2020年4月1日からだけれどオートウェイによる展開は2021年から。コンパウンドの大幅な進化によって静粛性と低燃費の両立を果たしています。
2017年に投入された「NT555 G2」は「NT555」の後継です。高出力ハイエンドカーに対応し、ハイパワーを路面にしっかり伝えながらも、転がり抵抗とウェットグリップを高次元で両立します。
更に低燃費タイヤとなるSUV用「NT421Q」にも注目します。ターゲットは、大口径タイヤに履き替えてカスタマイズを楽しむ街乗りSUVの愛好家だという。SUV専用のラグジュアリー低燃費タイヤです。
最後は4×4のオフロード、まずはオンオフ対応のA/Tである「TERRA GRAPPLER」。オールラウンドの特性はオンで快適性を示し、オフでは走破性の向上を実現します。またM/Tは、「TRAIL GRAPPLER M/T」を配置します。アグレッシブトレッドパターンながらもノイズ低減で日常使用にも耐える特性を有しています。
NITTOをアジアンタイヤに括る
NITTOは本来の性能特性を鑑みると、メジャーメーカーとしての位置付けが妥当でしょう。斬新なデザインからトーヨーとの差別化を図り、棲み分けも感じさせるものです。
現在、国内ではNITTOタイヤジャパン主導で施策されています。しかし、オートウェイによってアジアンタイヤとしての展開に傾倒。しかも、既に一時代を築いています。当サイトもこの流れを受け入れ、アジアンタイヤとして継続しています。
正直NITTOをアジアンタイヤに括ることに、違和感ゼロではありません。でもアジアンタイヤの括りに可能性を見出し追求レベルを高めており、変更は折角高めた認知の低下を招きそう。
一癖もある製品は、やはりアジアンタイヤがフィットすると考えます。決して普通ではない、いや異質なデザイン性を活かすには現状の扱い、そうアジアンタイヤの括りがベストです。
NITTO(ニットー)タイヤ性能比較
スポーツ
最新テクノロジーにより独特のパターンデザインに優れた機能性が示されている。左右非対称パターンは、IN側はツインワイルドグルーブの採用、OUT側はラージブロックを採用しウェット性能への得意性を強調。
特徴的で拘りの左右非対称パターン採用のスポーツタイヤ。そのトレッド面のブーメランのような変則的な形態は3次元の流れを形成し、個々のブロックによる働きが大きな期待感と共に斬新さを強烈に印象付ける。
従来品「NT555」の後継。高出力ハイエンドカーに対応し、ハイパワーを路面にしっかり伝えながらも、転がり抵抗とウェットグリップを高次元で両立した製品。メイン市場となる北米で先行、国内へも待望の導入が実現した。
コンフォート
「NT830plus」のパターンデザインは基本的に従来を踏襲。先進性と個性派を両立するスポーツ「INVO」の流れを汲むデザイン。ただコンパウンドの大幅な進化によって静粛性と低燃費の両立を果たす。
SUV
従来品「NT420S」の後継。Nano Balance Technology を駆使した材料開発により転がり抵抗低減。ターゲットは大口径に履き替えてカスタマイズを楽しむ街乗りSUVの愛好家だという。従ってSUV専用のラグジュアリー低燃費タイヤを謳う。
「TERRA GRAPPLER」はオン・オフ対応のA/T(All Terrain)、そうオールラウンドタイヤ。様々な厳しい走行環境でも高い性能を発揮、「GRAPPLER」ブランの中核として評価著しい。国内ではブランド唯一の製品。
オフロード走行時に求められる悪路走破性や耐久性、オンロードユース時に求められる操縦安定性や静粛性を兼ね備える。静粛性実現の為にアグレッシブなトレッドパターンがらもノイズを低減。M/T(Mud Terrain)としては注目すべき製品。