掲載日 2013.04.08
交換後僅かしか体感出来なかった前回、そこから本格的な慣らし走行に入りました。約100km位はその期間として急の付く操作は控えます。タイヤにやさしい運転を心掛けるということです。これによりタイヤをホイールに馴染ませ、タイヤ表面の余分な油膜を取り、タイヤそのものの形成を固定し全体を馴染ませることか出来ます。
そして本日まで若干足りないものの、まぁ厳密でなければならないということではないので慣らしは終了とします。前回から約2週間も掛かってしまいましたが、この間にもいろいろ感じることがありました。
その前に今回装着した私の愛車について少し触れておきます。ホンダ「アコード ユーロR」、「アコード」のスポーツモデルです。2,000cc直列4気筒i-VTECエンジンは220馬力を発揮、6速マニュアルシフトで街中でも軽快に走ります。
発売当初は、メルセデスベンツCクラスやBMW3シリーズがライバルなどと言われましたが、正直それは明らかにセールストークでしかなかった。でもレスポンスは抜群、ボディー剛性高く安定感も十分です。
「シビック タイプR」ほどのスパルタンさは備えていないものの、家族持ちが走りも感じたいと思うには最適。新車装着タイヤはブリヂストン「POTENZA RE050」でした。
で、新たに装着した「ATR SPORT2」はフィット感悪くないです。アジアンタイヤながらも最新タイヤと捉えることができ、デザイン面でも格好悪さなし。先進的なデザインを強く意識しており、センターとショルダーのコンビネーションがスポーツタイヤを印象付けます。溝の太さもその雰囲気を作り出しています。
サイドは剛性への期待を背負いますが、これは手触りや見た目では評価が難しい。アジアンタイヤ黎明期のようなラウンド形状はいただけませんが、そこからの進化は確実に果たしていると言えそう。
見た目はこんなところです。決して悪くはありません。走って何ぼのタイヤですが、見た目だって拘りたい。
いよいよ本格的に体感を!
ここからが本題の走行に。まずは前回少し触れたハンドルへの違和感です。高速走行時のようなブレとは異なり、ハンドルが微妙に取られるという表現が分かりやすいか。アライメントが狂っているということも否定出来ませんが、そこまで大きなものではないと考えています。
ただ走行が進むにつれて違和感は徐々に薄れ、今はあまり意識しなくなりました。馴染んできたことで収まりが安定してきたのかも。それともグリップの高さから感じられた初期のクセのようなものか、いずれにしても微妙。直進性へ影響が出るほどではないにしろ、装着して直ぐに感じた点がこれでした。
次に乗り心地。スポーツタイヤと割り切っていますが、決してガチガチの硬さを感じるほどではありません。既説した愛車の特徴から、元来固めのセッティングが施されていますのでタイヤとの相性は悪くないよう。比較では以前のNEXEN「N6000」よりは明らかに剛性が高いイメージです。硬さのニュアンスだけならブリヂストン「POTENZA RE050」に近い。飽くまでも硬さだけです。
この硬さは乗り心地の悪さに繋がるかと言うとそうはならない。助手席や後席でもその印象は最小。息子を助手席、女房を後席に乗せるも、タイヤを新品交換したことに全く興味を示しません。新しいタイヤの印象を聞くも前と変わらない! という。前ってスタッドレスタイヤだったんですが‥
硬さからくる跳ねるような挙動も今のところありません。慣らしレベルの走行でこの硬さも十分許容範囲です。
静粛性は明らかにゴォー音。少しこもった音でのゴォー音。優秀な静粛性を示せばサァー音が響きますのでこれとは明らかに異なります。路面によっても異なり、新しいアスファルト路面なら僅かなゴォー音、古いところではそれがより響きます。この点は評価が分かれるところでは。私は少し敏感に反応しました。
慣らしでは基本的な性能の評価に終始します。まだまだ加速感やブレーキングの本質を感じることは出来ません。横のグリップも同様。スポーツタイヤの本質を感じるのはこれからです。慣らしが終わってやっとその準備が出来た、ということかと。
スポーツ性能を体感する
掲載日 2013.04.15
桜満開の本日、「ATR SPORT2」の運動性能を試してきました。ギンギンに攻めたいところですが峠まで行くにはやや時間に制限が。なので街中での走りに終始、これでもなかなか気持ちいい走りが出来ました。
街中と言っても我が町は程良い田舎なのでそこそこの走りが出来る道も多いのです。少し走れば郊外となり、ストリート用としてのタイヤ性能を試すには良い環境です。ただいい歳した親父が危険走行をする訳にはいかずそれなりにですが。
装着してからの走行は200kmを越え馴染み具合も完全化しています。ハンドルの違和感は稀に、ん‥と感じることあるも道路の凹凸に影響されるのがほとんど。気にするレベルではありません。
さて、走り出す前に空気圧を確認しておきます。3月25日のレポートでタイヤ交換後に(前)250kPa、(後)240kPaに設定したことを伝えました。今回確認すると、アレ? (前)260kPa、(後)250kPaに増えている。測定は走行直後ではありません。恐らく気温の変化によるものかと。3月下旬はまだ7℃をようやく超えるくらいでしたが、本日は19℃にもなっています。
タイヤの空気圧は外気温によっても左右され、一般には温度が10℃上がると10kPa上がると言われます。直射日光にさらされると更に顕著になるよう。なので空気圧点検はこうしたことも考慮する必要があります。
なるほど、最近硬さが気になっていたのはこのためか。空気圧4%アップでも乗り心地には結構影響します。スポーツタイヤなら尚更その感触は大きくなります。
走り出す前に(前)250kPa、(後)240kPaに設定し直し。すると、おお~意外と違いが分かる。当たりが柔らかく乗り心地が違う。程よい硬さでハンドリングもシックリくる。なるほど、規定値の意味分かった様な気がします。
そして少しハードな走りを体感。冒頭触れたように、いい歳した親父が危険走行する訳にはいきませんのでそれなりにです。
横のグリップは粘りがあります。ハンドルへの追従性、レスポンスとも悪くありません。ズリズリと逃げることもない。ストリート用ならこれで十分かと。ただアクセルを更に踏み込んでいくと剛性が少し気になり出します。限界は分かりにくいかも。これを超えた時の挙動は読めません。
縦のグリップは自然な感触が得られます。決してハードな印象にはならないのですが、と言ってフワッとするような抜けのようなものもありません。ABSが作動する直前までブレーキを試してみましたが、しっかりとした効きを感じます。
これならグリップに対する不満は少ないかな。但し、転回した時にタイヤ跡が簡単に路面へ付いてしまうのは気になる。
それ以外では、加速からスピード域が上がった時、安定性への導きを今一度確認したい。街中での速度域では感じない安定性に対して、本日の加速感は正直半端な感触かな。高速を走ることではっきりしそうです。
静粛性はノイズに対する不満はありません。ガー音からは逃れられませんが、程よい音色と割り切りが出来るレベルだと思います。
加速して、曲がって、止まる。強く意識した操作に対しての反応は概ね良好です。今日は気持ちよく感じることが出来ました。
最後に燃費を確認。ナビで操作できる燃費計を参考に、距離143.8kmに対しての平均燃費は7.6km/Lでした。これどうよ? 因みに経年著しいダメダメスタッドレスタイヤ装着時が7.7km/Lだった。更に悪くなっている‥
この結果はタイヤの重さも影響しているはず。バネ下重量が重くなった感触は当初から抱いています。車庫入れ時のハンドルの切り替えしはスムーズさがやや失われていますから。アジアンタイヤにとっての課題でもあります。
今回の感触でもまだまだ限定的。ウェット、高速走行、寿命など今後も機会を捉えインプレッションをお伝えします。
ATR SPORT 第2世代。トータル性能が飛躍的向上
- カテゴリー:スポーツ
- サイズ:15~22インチ
- 扁平率:55~30%
第2世代となりトータル性能向上を謳う。「ATR SPORT」はドライグリップの高さが特徴、これは「2」でも踏襲。しかしそれ以上にレスポンス、そして剛性やライフも飛躍的進化を果たす。