ATR RADIAL(エーティーアール ラジアル)は国内でのブランド名。メーカーはインドネシアの PT Multistrada Arah Sarana Tbk.=通称 MASA です。1991年に設立され1994年まではピレリと、その後2000年まではコンチネンタルと技術提携関係にありました。
2004年には新たな布陣によって経営基盤が築かれ、ハイレベルな経営方針と包括的パフォーマンスの見直しを行いました。世界トップクラスのタイヤメーカーに迫る勢いを得て、2005年にこれまでにないUHPタイヤの投入を実現させています。
そして2019年、ミシュランはMASA株式の80%を取得し買収を実施。インドネシアで急速に発展している市場を強化するのが狙いだという。これにより4月よりミシュラングループへ。結果として、オートウェイでは2022年以降ATR RADIALの大量仕入れは困難と判断。現在保有する在庫限りの販売となるよう。
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2022年 ATR RADIAL(エーティーアール ラジアル)ラインアップ
アジアンタイヤを代表する製品のひとつが「ATR SPORT」です。質の高いスポーツ系として認知、今日に至っても売れ筋として注目されています。黎明期から存在感を示し果たした役割は非常に大きい。
インドネシア製の知名度アップにその存在は欠かせない、ということです。そこから進化した「ATR SPORT2」も影響を最大限受けています。更に先進性への訴えが際立ち、グリップ性能、快適性へのプレミアム化を果たします。
かつてインドネシア製をどう受け入れべきか戸惑いがありました。しかし認知が進んだ現在、不安は払拭され確立されたブランドとして受け入れられています。
MASAのメインブランド、グローバルでは「ACHILLES」です。しかし、国内では使用に制限があるんでしょうね。同じ名称の靴メーカーがあるので‥
黎明期「AW ATR SPORT IR6688」という製品が存在していました。オートウェイによれば「ATR SPORT」と性能は同じ、サイドウォールのロゴのみが異なるというものでした。そのロゴは「INDORADIAL 6688」と刻まれていました。
実は「AW ATR SPORT IR6688」は、アジアンタイヤ黎明期にオートウェイのPBとしての役割を果たしました。ブランドとして「AW」が与えられ、更に「AC」や「AUTO WAY」などがその時々で使われ施策はこれに留まらず。
そしてブランド名の「ATR SPORT」が登場、そこから2015年に「ATR RADIAL」に統一されています。最新もこれで定着。
ATR RADIALは国内でのラインアップ数こそNANKANGには及ばないものの、タイヤ個別の性能を追及すると満足の度合いは大きいはず。特にスポーツ系は「ATR-K SPORT」や「ATR SPORT 123S」など超ハイグリップの存在が全体イメージを押し上げます。
そこに従来からの「ATR SPORT」と「ATR SPORT2」が漏れ出たユーザーフォローを完全化、NANKANGに次ぐ位置付けは今シーズンも不変です。
ATR RADIAL(エーティーアール ラジアル)タイヤ性能比較
スポーツ
第2世代となりトータル性能向上を謳う。「ATR SPORT」はドライグリップの高さが特徴、これは「2」でも性能として踏襲しているものの、それ以上にレスポンス性能が大きく向上しているのでは。更に剛性強化やライフも期待される。
ドライグリップに得意性を誇るインドネシア製スポーツタイヤ。トレッド面の当たりの柔らかさから乗り心地にも期待感が示される。NANKANなどと伴に黎明期から普及拡大に努め今でも人気は続く、というかその筆頭を堅持する。
「ATR SPORT 123S」の位置付けはCOMPETION(コンペティション)、そうレース用。但し、街中での走行も可能としている。スペシャルバージョンとして投入された「ATR-K SPORT」のベースタイヤがこれ。結構凄いかも‥
見た目一般用とは一線を画すSタイヤにも近いトレッドパターンであり、モータースポーツでの使用も考慮して開発された。新たなサイズが加わり軽カー専用からフォロー拡大が進む。ベースはハイグリップスポーツ「123S」。
インドネシアのMASA (ATR RADIALのメーカー)で製造し、タイのディーラーがリリースするスポーツタイヤがPinso Tyres「PS-91」。「ATR SPORT」よりグリップ性能が更に上回るのでは、とも言われ見た目の精悍さも魅力。
コンフォート
「PLATINUM HP」は従来をハイパフォーマンス化、名称のHPはハイパフォーマンス。しかしながら、そこはコンフォートへの注力を高めより洗練されたことがアピールポイント。従って静粛性と乗り心地、そう快適性のレベルアップが最大。
ブランドとの差別化で快適性へ独自の進化を遂げる。左右非対称パターンを持つコンフォート。OUT側のパーターンではハンドリング性能とウェット性能を高め、IN側では静粛性と乗り心地の良さを狙っている。価格面でのメリットも高い。
スタンダード
転がり抵抗を抑える貢献度の高いデザインを採用、しかも低価格という2つの面から経済性を訴える。サイズ設定は軽カーからコンパクトカーが中心となるのでは。グローバルでは「ATR-K ECONOMIST」となっていたような気がする。