高度なスポーツを主張するよりエコとしての可能性を高める
- カテゴリー:コンフォート / ミニバン
- サイズ:16~19インチ
- 扁平率:60~40%
- 発売:2022年
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「HP6000 ECO」はコンフォートとして縦横に繊細なグルーブを刻むことから、静粛性と快適性を強く印象付ける。よって製品主張とはやや方向性が異なるもこの追及が的を射た捉え方になるかと。
製品情報
ZEETEX「HP6000 ECO(エイチピーロクセン エコ)」は、スポーティな左右非対称パターンによるワイドなトレッドが路面としっかりコンタクト、高出力なスポーツカーでも優れた高速安定性を発揮するという。
高速域においてグリップ力を発揮、正確なハンドリング操作、的確なステアリングレスポンスで安定感のある走りを実現するのが特徴。一見では正にアジアンタイヤにおけるスポーツそのものかと‥
しかしながら「‥ECO」シリーズは、コンフォートそしてスタンダードの特性を搭載します。特に「HP6000 ECO」はコンフォートとして縦横に繊細なグルーブを刻むことから、静粛性と快適性を強く印象付けると考えます。よって製品主張とはやや方向性が異なるも、この追及が的を射た捉え方になると思います。
ただ示される対象車種はサイズによって異なり、スポーツ・セダン・コンパクト・ミニバン・SUVまで網羅します。ある意味何でも来い! の姿勢を好意的に受け入れたいものの、そこはカテゴリーの特性を強調すべき。絞り込んだ姿勢がユーザーの混乱を最小限に抑えます。
ミニバン・SUVにおいてはサイドの剛性に注目すべきでしょう。従いスタンダードからコンパクトなら可能性あり。ただ大型のプレミアムになるとその点はやや不安です。ふらつきや偏摩耗など車種特有の懸念が‥
スポーツなら主張するような性能もある程度期待出来そう。しかし、ピュアスポーツが頂点になるアジアンタイヤにおいて、その追及に至ればトーンダウンもショウガナイ。スポーツコンフォートでも最大特性を見出すことは難しい。
というやや強引な消去法ながら、残る可能性はコンフォートです。縦4本のストレートグルーブは、排水効果に画期的。またセンターリブにおける斜めカットの溝もグルーブ効果を引き立たせると思います。更にショルダーの横溝デザインはかなり繊細です。ウェット効果と伴に静粛性への期待を持たせています。
そして名称の「‥ECO」は極めつけ。高度なスポーツ性能を主張するよりも、エコタイヤとしての可能性を高めるもの。そう考えればコンフォートでの追及が正にドンピシャと考えます。
エコ性能を高度に追及し、それでいて走りの程度も悪くない。今やスポーツもエコを欲する時代です。コンフォートながら走りとエコ、そして快適性の3つをバランスした製品であることを期待します。なお製造は中国。