NANKANG AW-1【改良版投入】
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第4回 慣らし完了で本格走行開始。AW-1 の本質を見極める

 1週間前の11月4日、NANKANGの新スタッドレスタイヤ「AW-1」を装着。距離僅か30kmながら初走行を行い、ドライで静粛性と転がり抵抗低減を強く印象付けるものでした。ただこの距離で本質は見出せず。云々を示すには慣らしの目安150kmの走行をまず完了させないと。

 それに向け先週末の11月7日、朝から残り120kmを走行する為に給油し空気圧、更にナットの緩みがないか再点検も行い準備万端。ただ我が町の気温は最高20℃になるというアジアンスタッドレスタイヤには厳しい条件です。11月にしては相当暖かい。ここで迷いが。

 実際この気温下で走行しても影響レベルは僅か、いや無いと言ってもいいでしょう。でもね、そこは慣らし中なので丁寧に行くべき。予報を見ると週明け11月9日以降なら最高気温は10℃以下。ということで週明けに残りを貫徹、それを経て本質を探ります。

 肝心の降雪状況ですが、北海道は場所により既に20~30cm積もるなどまとまった雪が降ったよう。東北や関東甲信、北陸の山間部も10cm前後の雪となる予想が出ています。今年はいい感じで冬を迎えられるかな。我が町に降るのはまだ先でしょうけどね。

 昨シーズンのような超暖冬は勘弁。基本雪国の我が町ながら積雪は殆どありませんでした。なので数年前に買った除雪機の出番はゼロ。こんなん初めての経験でした。もっと寒くなり雪よ降れ!! 以下、そこを目指して慣らし走行、そしてドライの本質に迫ります。

慣らし走行時から感度を高める

慣らし走行の意味をザックリ

 折角だし慣らし走行について触れようかと。その必要性について以下ザックリながら伝えます。

 新品タイヤのトレッド面には油などが付着しており、一定速度で一定距離を走行しこの油分を取る(トレッド面の表面の薄皮を剥く)必要があります。

 更にホイールと馴染ませる意味合いも。装着直後はホイールへの均一な密着が不足しています。慣らしをすることで均一性が高まり偏摩耗等の予防に繋がります。結果として寿命、そうライフ性能向上が期待出来ます。

 そしてドライバーが新たなタイヤへ慣れるのも目的のひとつです。というように意味あることなのでやはり行うことを強く推奨します。

慣らし走行は負担が少なく距離を稼ぐ

 11月9日、残り120kmを走行すべく出来る限り負担を軽減しつつ距離を稼げるルートで行きましょう。幸い我が町は程よい田舎なので30分も走ればそこそこのルートに到達します。あっち行ってこう曲がって湖沿いを走り‥ というように一瞬でルートは決まります。

 では出発! この時気温は8℃位でいいコンデションです。もし夏タイヤならゴムの硬化が感じられそう。対してスタッドレスタイヤは柔らかいゴムの特性を遺憾なく発揮します。乗り心地もそうですがグリップ等の優位性もあるかと。

 走行は直後から前回の体感をそのままに快調です。音楽無し、窓をチョイ開け、トレッド面をいたわりながらもNANKANG「AW-1」の体感はビンビンに、を本日も意識します。

 途中予想外の雨、しかも降りは強い。一瞬ウェットの限界を試すいい機会‥ と思うもまだ早い! グッとこらえました。休憩を兼ね駐車スペースで写真撮り。これが寒いこと、気温は5℃まで下がっています。ブルブル震えながら紅葉に染まった山を背景にNANKANG「AW-1」を履いた愛車をパチリ。

 更に進むと日本で3番目に大きい湖が眼下に表れます。湖畔に沿って走るルートは距離を稼ぐのに最適。ただ風があり白波が寒さを更に印象付けます。信号もなく延々と走れるのは効率いい。ただ、たった一人でアジアンスタッドレスタイヤを感じるだけの目的には勿体ない景色です。

 今度は湖畔の駐車場で休憩。雨は小降りになるも相変わらず寒い。平日の午後、雨だし寒いし人っ子一人おらず。その中でクルマに向かい写真を撮っている親父は不思議な光景でしょうね。

 余りに寒く用を足したいけれど、もっと先じゃないとトイレがありません。親父化してもここで立ちションはまずいでしょ。ショウガナイ、その為だけに移動。用を足したらブルっと来る、気温はさらに下がっているようです。

 さぁてと、ここから戻れば目標の距離は達成できそう。ということで既に日は落ち掛けているし帰りましょ。帰宅し燃費計を確認したら148.9kmを走行、燃費は11.9km/lで悪くないっす。これで慣らし完了!

いよいよ本質を伝える!!

ドライ性能の再確認

 前日に慣らしを完了、翌日11月10日はNANKANG「AW-1」のドライ性能を本格的に感じようかと。天候は曇りで気温9℃、ただ日が差していないので体感温度はもっと低いような。それでも理想の気温には少し高めかな。

 ようし慣らしも終わったし全開でGO! はまだです。一旦街中を流してみます。国道を中心にストップ&ゴーを頻繁に体感。慣らしの甘やかした走りから一転、普段通りの走りで徐々に本質を受け入れていきます。

 ここで改めて感じるのは扁平率の違いによる変化です。アスファルトの轍で常にステアリングの微調整を求められることがないのでラク、と感じるも、レスポンスという点からするとやや物足りない。従来の50%扁平に比較しダイレクトに伝わる感触が鈍くなった為では。

 しかしそれは一方で乗り心地に好転、静かさとの競演で快適性に好印象を与えています。5%の差は想像以上に大きいです。

ファーストインプレッションとの差異は?

 NANKANG「AW-1」のファーストインプレッションでは、転がり抵抗の良さから加速時の伸びでシフトアップのスムーズさにやや戸惑うほど。それ以上に流れる様な走りにブレーキング時にはいつも以上に気遣うシーンも、と伝えました。

 基本この体感に変更は無い。特にブレーキングのタイミング、当初は遅れ気味を感じさせるほどでした。それだけ転がって行く、ということ。この日は何度かミッションをニュートラルにし試したけれど、転がりの良さは決してオーバートークにならないと思います。

 とっても気になるのは剛性です。トレッド面とサイド、双方はどんなもんよ? というのも、初期サイズのラインアップは限定的ながら今後確実に拡大していくのは間違いないはず。ミニバンや大きめセダンなども対象になります。

 その際、対応サイズのみ揃えても適応性、要は剛性が低ければふらふらした不安定さが顕著となり、SUVを除くオールフォローに耐えられない。また最も重要な氷雪路での効きにも影響します。従来を超える先進性を示すには剛性アップも非常に重要です。

 これを試してみたい。行ったのはスラローム走行に近い走りです。幸いなことに田舎にはそんなスペースもあるんです。

 速度は40kmくらい、左右交互にステアリングを切りクルマの挙動を見てみます。親父一人で試走しているので客観性は高くない前提ながら、結果はステアリングの追従性が凄くいい。ヨコの剛性が負けていない。トレッド面のブロックはヨレを大きく感じず、サイドも支えが効いているんでしょうね。

 円を描くような旋回走行も試してみましたが、グリップを確実に感じます。限界点までは残念ながら到達出来ませんが、結構頑張っていたかと。まぁアジアンスタッドレスタイヤでここまで試す必要性あるか、という思い無くもないのですがそこそこは知っておきたいので実行しました。

 というような、ちょっと過激な走行も実施。結局慣らし後20km以上の走行でしたがトレッド面が少しばかり心配に。確認したら問題なし。逆にあったらNANKANG「AW-1」は大変なことだ。

 最後は燃費に触れましょう。慣らしを入れトータル172kmの走行で燃費は11.3km/l。色んなことを試した割に数値は悪くない。いやそれ以上かと。最新のエコカーに比較するとダメダメの愛車でこれは驚き。てっきり一桁になるとばかり思っていたので。

 ドライでは課題、大きなマイナスは見えて来ませんでした。ただスタッドレスタイヤの評価はドライ一点じゃなくて氷雪路がどうなのか? ここが最も重要なところです。

次回の予定

 次回は伝え方が難しい。当初は4回目あたりで氷雪路の状況を伝えられれば、と考えていましたがダメです。気合たっぷりに相応の期間を経ても我が町で降雪がなけれれば更なる雪国へ遠征する、とは伝えたものの12月に入ってからの話です。レポートの進捗が早いか‥

 なので次回は雨が降りウェット走行が可能だったらそこかな。また高速走行の安定性はどうよ? アジアンスタッドレスタイヤでもこれは興味あるところでしょ。

【こちらも参考に】

タイヤにも慣らし走行が必要!

概要

ESSN-1 の後継、NANKANG史上最高性能を謳う

  • カテゴリー:スタッドレス
  • サイズ:13~17インチ
  • 扁平率:80~45%
  • 発売:2020年8月

主張点は国内の厳しい冬路面、そう氷雪路で効きを高め、耐摩耗性を向上、そして静粛性にも拘る3つ。これまでにない先進技術を搭載。アイス路に対する期待がワンランク向上。

製品詳細

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