NANKANG「AW-1」のリアルレポート5回目、メインとして最大興味は氷雪性能の評価、他性能でお茶を濁しても本質には到達出来ません。そこで考え改め、テストの最優先事項に据えましょう!
ところが11月は暖冬を感じさせるほど暖かい我が町、昨シーズンの再来に怯える。ただ下旬になりそろそろ平年並みに戻りつつあるよう。そこで今後の天気予報と睨めっこ。そしたら12月に入り県内の山間部で雪マークが、それも連日出ています。チャンス!
我が県は相当広い。目指す山間部まで3時間近く、は大げさながら2時間以上は掛かります。でも行くしかないっしょ! ということで今回は是が非でもアジアンスタッドレスタイヤ「AW-1」の氷雪性能チェックを実現したい。
11月30日にスマホの天気アプリを確認したら目指す山間部は雪の予報。夜から降り出すよう。一方PCのYAHOO!天気は異なる。いずれも曇りか雨で雪マークは無いっす。何故違うのか解せないもさぁどうする?
3時間、もとい2時間以上掛けて到着したら山肌に緑が広がっていた、では残念過ぎる。と言って状況確認してから出発じゃあ着いたら融けちゃってました、も悲しい。決断、ここは親父のやる気を示し空振り覚悟で行きましょう! でもその前に神頼み忘れずに。
雪の予報を信じていざ出発!!
前日の夜から朝に掛け雪が降ったはずを信じて、12月1日の朝7時過ぎに自宅を出発し現地へ向かいます。この時の気温は8℃と少し高めでいい天気。そこから1時間走行し8時に休憩、気温は5℃まで下がっています。空は一変どんよりとし雨。冬の気配十分、これ期待出来るわ。テンション上がり早々に再出発。
そこから更に約1時間以上走行、ただ天候は変わらず雨。いや時折みぞれも。随分来たな! パーキングに駐車し状況確認。気温は3℃まで下がっています。遠くの山は真っ白なので雪が降ったのは間違いない。
実はこのあたりから真っ白な雪景色を想定していたんですけど‥ 更に奥へ行かないといけないようです。目的地をスキー場に再設定し出発。天候はみぞれが続く、しかも結構強くなっています。ただ雪に変わる気配はない。
そうこうしているうちに目的地のスキー場へ続くゲートに到着。雪は全くありません。OPENの看板あるもゲートは半開き。別の看板があるので見たら、雪がなくオープンは延期だという。最悪だ‥ 恐れていた状況です。
ダメだった、とこのまま帰れず。諦め悪くここはスルーし更なる山間部奥へ行ってみましょ。30分走るも状況変わらず。あ~あ でも側道の樹木には薄っすら雪が積もっているのでここらも降ったのは間違いないよう。ただね、これじゃNANKANG「AW-1」のテストをする目的が叶わず。
まだ諦めない。ここから10kmほど離れたところに別のスキー場があります。標高が更に高いので途中から可能性あると信じよう。転回しそっちへ向かう。確か10年くらい前に1度行ったことがあります。しかし、道は忘れた。一応ナビで確認したら簡単、一本道でした。今度こそ、と気持ちを改め向かいましょう。
途中、湖に沿ったワインディング(winding:カーブが連続する道)が非常に気持ちいい。そのうち気が付けば空が明るく路面はドライへ変わる。やばいな‥ 目的地はまだ先ながらもう諦めています。到着!
いい天気ですね‥ 雪は無く山肌に緑が広がる最悪パターン。スキー場は人工降雪機が稼働しているので気温は低いのかな。以上スキー場巡りでした、とはいかんでしょ。
レポートはウェットと高速走行に切り替える!
ウェットはハードに攻めた
もうこうなると気の優しい親父でもキレました。ウェットながらハードに攻めてやる!! 老体の愛車、久々に本領発揮です。一応エンジンは8,400rpmまで回る。
NANKANG「AW-1」のウェットを本気で体感。戻り道、湖に沿ったワインディングは2速から3速までの低速コーナーが続きます。ここヒール&トゥの連投で攻めてやりました。当然路面はウェットバッチリながらズリは全くありません。アジアンタイヤ(夏タイヤ)のようなグリップ感が得られシフトが決まると気持ちいい。低温時におけるスタッドレスタイヤの有効性は確かです。これヨコの挙動ね。
タテはハードブレーキまで試しています。キレた親父は歯止めが効かない。ABSによってロックすることは無いけれど、荷重移動はもろ感じる状況。しかしここでもズリはなし。さすがにもう止めよう、ようやく冷静に。その後、みぞれが降るさっきのルートに戻りウェットの体感に深く切り込むも全くビビるようなシーンはありません。
ウェット性能をまとめます。NANKANG「AW-1」のトレッド面溝配置の新デザインが有効性を発揮。ブロックの倒れ込みも想像以上に抑制されている。じゃないと親父のハードな走りにヨレが生じ一気に抜けていたはず。
ただ一点、背の高いクルマではどうかな? これは気になるところ。ミニバンでは剛性に対する不安が多少感じることあるかも。それに起因するマイナス性能がやや心配です。まぁアジアンタイヤ全体にも言えることですが‥
帰路は高速道路を選択す!
氷雪路の実現を果たせなかったのは相当ショック。しかし、何かしらのお土産は必要。なのでウェットを命がけ(ウソです)で体感、更にもうひとつ欲しい。そう帰路は高速道路を使いましょ。途中SAでお土産を‥ それじゃない!
高速走行、いずれ実行する予定だったけれどいい機会です。まぁここまで走行すると高速になった途端激変(悪い方へ)は無いの想像出来ますけどね。実際その通り。街中走行の延長、と捉えて間違いない。
ノイズは普通かな。まぁ快適レベルを維持していると言っていいかと。一方走行に対する安定性も不変です。ステアリングのブレ無し、車線変更時の不安定性無し。いいね、と評価したい。ただ80km/hまでなんですよね。
80km/hを超えるとアレ、という僅かな違和感を感じるようになります。100km/hではそれが明らかに。プラスされたノイズが気になるレベルに上がる。またステアリングの追従性が薄らぐような、反応が僅かながら遅れます。街中のそれとは明らかに差異があるのでビビット感じました。
その人とクルマにより、この点が性能低下として感じられるかもしれません。基本的にはサイド剛性に起因すると想像します。
走行距離は500kmを超えた
ということで、朝7時過ぎに自宅を出発し仕事場へ戻ってきたのは午後2時ごろ。この間、トイレは数回行ったけれど水分補給は無し、というか残念過ぎてキレてしまったので水分補給を忘れていました。当然、昼食も取っていません。名誉の為にそれほど集中していた、と言い換えますか。
さて、NANKANG「AW-1」の走行距離は500kmを超えました。本日で随分稼ぎましたから。この距離なら一番美味しいコンディションに出来上がったはず。氷雪路を体感するのバッチリなんですけどね‥ 燃費は10km/l代に戻りました。まぁまぁです。
次回の予定
今回実現しなかったし、次回は絶対氷雪性能を試すしかないでしょ。また遠征か、それとも我が町で降るのを待つかは考えます。北海度まで行くか‥
大手メディアは北海道でテストした新たな製品をレポートしています。いいな、と羨ましい限り。個人商店は勢いだけで実際そこまでは無理。メイン性能の体感を明日にでも伝えたいのに、天候次第なのは何とも歯痒く残念です。
ESSN-1 の後継、NANKANG史上最高性能を謳う
- カテゴリー:スタッドレス
- サイズ:13~17インチ
- 扁平率:80~45%
- 発売:2020年8月
主張点は国内の厳しい冬路面、そう氷雪路で効きを高め、耐摩耗性を向上、そして静粛性にも拘る3つ。これまでにない先進技術を搭載。アイス路に対する期待がワンランク向上。