トーヨー Winter TRANPATH MK4α

  • カテゴリー:ミニバン専用スタッドレス
  • サイズ:14~18インチ
  • 扁平率:80~50%
  • 発売:2011年9月

製品情報

 トーヨー「Winter TRANPATH MK4α」(以下MK4α)は、アイス性能への拘りを更に強調するミニバン専用スタッドレスです。一部SUV用にも対応します。現在のスタッドレスのラインアップでミニバン専用は希少。よって「MK4α」は、TRANPATHシリーズの信頼性もありその期待は大きいと考えます。

 メーカー指標では従来品「MK4」と比較して、アイス制動性能が100から106へ、アイスコーナリング性能が100から110への向上が示され、アイス性能への拘りが強く感じられます。

 これまで同社のスタッドレスは、クルミをタイヤ材料として配合することにより、氷雪路面でのグリップ効果を謳ってきました。そして今回、過去最大量6倍のクルミ配合を行い、引っ掻き効果を最大級にしています。

 また左右非対称パターンの継承では、IN側に スーパーソフトコンパウンド を採用し制動性能を重視。OUT側には ソフトコンパウンド を採用し、コーナリングの安定性を狙っています。ベース部分には、IN・OUT双方のコンパウンド効果を持続させる ソフトキープコンパウンド を採用、これら トリプルトレッド構造 によりミニバンに起こりやすいふらつきなどの抑制を図ります。

 更にOUT側のブロックには 3Dグリップサイプ を設定し、アイスバーンでのグリップ力を発揮。シャーベット路では、排雪性を高める凹凸型の スラッシュスリットをIN側とOUT側のショルダーに設定。またこれまでの実績ある 360℃サイプ や ブレーキングサイプ、そして 3Dミニバングリップサイプ など多彩なトレッドパターンを採用し、アイス路面、雪路面、そしてシャーベット路面に対応します。

 ミニバンは車重があり車そのものの重心が高い為に、コーナリングや高速走行の車線変更時などにふらつきやすい状況にあります。スタッドレスではブロック構成などによってこの傾向が顕著に起こりやすいと言われます。その為ミニバン専用タイヤが望まれるところです。

 トーヨーのミニバン専用スタッドレスは、これまで2008年発売の「MK4」がその役割を果してきました。ドライでの安定性に評価が高い印象ながら、ヘビーな冬場の走行環境では、アイス性能で感じ方に違いが見られるところでした。

 そして「MK4α」への進化はアイス性能強化が見られます。スタッドレスはそのシーズンで訴えのポイントが微妙に異なります。数年前まではドライ性能への拘りが多かったかと。それが近年はアイス性能への拘りがポイントです。

 これに焦点を合わせるべく進化したのでは。よりアイス性能への向上を果すことで「MK4」の完全化を狙っているものと思います。名称が「MK5」ではないことからも、その点での性能進化が主と取れそうです。

 メーカーサイトでは「MK4」は既に確認できず。「MK4α」への全集中(完全化)と理解します。いずれにしても「MK4α」はドライ性能は継承され、アイス性能への拘りがより増していることが特徴です。これにより冬の過酷な条件でも信頼性は抜群か。

 なおサイズ設定ではSUV用も見られます。2013年発売の「OBSERVE GSi-5」とはサイズの補完によりカテゴリーフォローを高めます。

詳細情報・購入

(2016.8更新)