Hankook Winter i*cept IZ の特徴

　Hankook(ハンコック)「Winter i*cept IZ(ウィンター アイセプト アイジー)」は2011年シーズンに発売、従来品「Winter i*cept」の後継となる製品です。北海道で研究開発された日本専用スタッドレスを謳います。

日本専用設計

　北海道で研究・開発された海外メーカースタッドレスは増えている。日本特有の雪質を直に感じるとともに、研究開発となる拠点が整備されていることが理由です。辿れば「Winter i*cept」も日本で開発された日本向けのスタッドレスが強調されました。継続による熟成は大きなアドバンテージとなるはずです。

　日本専用を謳うには、アイス性能、そして雪路性能、更にはウェット、ドライとオールラウンド性能が求められます。「Winter i*cept IZ」に投入されるのは国産高性能スタッドレス並み、という最新技術です。

技術展開

　ショルダーブロックのサイプを従来のストレートタイプから3次元のジグザグタイプに変更。スリーディメンショナルサイプ と呼ばれるこのサイプは、ブロックの倒れ込みを抑制し、ブロック全体の剛性を確保。これにより圧雪・アイスバーン等の走行安定性能が向上しているという。

　コンパウンドには スーパーテンシルスパイクファイバー(特殊高強力繊維)を配合し、シリカゴムの相乗効果でアイス路面でのグリップ力を訴えます。4本の太い縦溝はスノー、ウェットでの高い排水性能を発揮。トレッドのセンターブロックには、高剛性のセンターリブブロックを採用し、接地性向上により操縦安定性、ハンドリングレスポンスへ貢献します。

　トレッド部分のセンター3列にはシベリアンハスキーの足をイメージした ハスキースリット、両端のショルダーブロックには遠心模様の サークルスリット を配置し、慣らし運転をしていない新品時でも初期から効きに対する拘りを示します。

評価はどうよ？

　Hankook ではすべての性能で従来品を上回る性能であることを訴え、特にドライハンドリング、ウェットハンドリングの優秀さを挙げています。Hankook の性能向上は認めるところ。国内メーカーにも迫る評価も見られ、アジアンタイヤとしての位置付けは既に物足りなさも感じられます。

　スタッドレスとしては従来品「Winter i*cept」の在り方から更なる評価が得られるのは間違いなさそう。但し価格的に優位であることが条件になるかと。国内メーカーの下の価格帯を実現していること、ここが重要だと思います。

サイズ補完の役割

　最新は「Winter i*cept IZ 2A」へ移行しています。しかし、サイズ展開はまだ不十分。そこで「Winter i*cept IZ」が補完の役割を担います。それに堪えうる製品であるという自信からかな。