NEXEN N9000 の特徴

　NEXEN「N9000(エヌ9000)」は、UHP（ウルトラ・ハイ・パフォーマンス）を謳い、Nシリーズのフラッグシップとして極上のタイヤ性能を訴えます。これまでのワンランク上を意識し、トータルパフォーマンスの発揮に拘ります。

　NEXENではUHPのポジションに Nシリーズとして、「1000」から「9000」までをラインアップしています。現状は一部導入に留まるも過去オール導入の実績がありました。それぞれスポーツ、スポーツコンフォート、コンフォートなど、メインカテゴリーへのポジショニングを実現します。

拘りはプレミアム

　「N9000」は従来のアジアンタイヤを上回る、そんな先進性を強く感じさるパターンを搭載します。スポーツタイヤの追求となるドライグリップのみに傾倒する姿勢は控え、プレミアム性能への方向性に拘ります。

　ところが現在のグローバルでNシリーズの役割は残念ながらフラッグシップにはありません。後発となる新たな製品にその地位を委ねています。それでも性能の到達レベルは高く国内での独自展開ではまだまだ主張性は響いています。

特徴的なパターン

　「N9000」の太く刻まれた4本のストレートグルーブは、ウェットでの排水性の高さを訴え、両サイドのブロックはZパターンにも似た形状から、ドライグリップへの期待感を高めます。

　センターリブは2本の細い縦溝が刻まれ、その両サイドには変則的なジグザグの縦溝も見られ、ハンドリングのレスポンスに貢献している印象です。見た目からもスポーツタイヤの雰囲気は十分、性能への期待が高まります。

期待値はここかな

　スポーツタイヤへの期待はドライグリップに傾倒しがちです。しかし、プレミアムスポーツを目指せば、トータルバランスと剛性強化など要求項目は多くなります。それでもまず達成すべきはグリップになるのかな。縦と横のバランスはとっても重要、ハンドリングの安定性に影響します。

　またプレミアム性能は極上の快適性ではなくて、グリップと共存するその他性能の高レベル化です。グリップに傾倒するばかりで無く、トータルでタイヤに求められる高性能さの実現が望まれます

　NEXENには同様のスポーツタイヤ「N3000」が存在します。ドライグリップに傾倒し荒々しさを全面に押し出し、根強いファンも多い。またNEXENのスポーツを認知させた製品として貴重な存在です。

　対して「N9000」はグリップ性能の強化を謳いながらも剛性を誇り、トータル性能の高さ、という点での優位性を最大評価として求めています。当然ながらスポーツとしては「N3000」を上回るのは間違いない。このことはカテゴリー横断に対する得意性にも繋がり、幅広い展開に耐えうる製品と受け止めます。